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2011/10/29

1984 (Penguin Readers Level 4)

"1984": Level 4 (Penguin Readers)
1984
著者:George Orwell
語数:19,465語
読みやすさレベル:4.0
評価:★★★☆☆

あらすじ:
時は1984年。世界は3つの超大国の戦争のまっただ中。主人公のWinston Smithは言葉、歴史、思想、などが党によってコントロールされた世界に住んでいる。生活はすべて監視され盗聴されている。Winston Smithの戦いは日記帳に自分の考えを記すことから始まった。



何年か前、村上春樹の『1984』が出た時、本屋にジョージ・オーウェルの『1984』も並んでいたので、邦訳の方は読んだことがあります。これ本当は原作が読みたいのだけど、如何せん長い。大作であります。私のレベルではまだまだ読む勇気もないし。

最初読んだ時ショックだった。体制に不満を持つウィンストン・スミスが密かに日記をつけ、若くて美しいジュリアと出会い、党内の理解者を得、隠れ家も作り、徐々にレジスタンスの基盤が出来てきた!!!とこっちが盛り上がってきた途端「えーーー!!!そりゃないっすよ!!!」という展開。こういう話だとは思ってなかったんだわ。もっとこうかっこ良くウィンストンが暗躍する話を期待してたんです。有名な小説なのに全然あらすじを知らなかったんですね、わたし。あはは。でもこれはこれでものすごく面白い。面白いけど怖い。なんというのかな、自分の置かれている実際の状況や自分の考え方がどうしてそうなのかとか今までとちょっと違う角度から見えてくるようなそんな小説なのです。

そして今回リトールド版ですが、確かに10万語超えが2万語弱に圧縮されているので物足りないところもあるのだけれど、上手くこの作品の独特の用語を易しく説明してくれている。非常に読みやすく思いました。書き方が単純化されているおかげで正直邦訳よりもわかりやすい(私は日本語でもちょっと難しく感じたので)。たぶん邦訳は再読するだろうし、原作も出来れば数年後には読みたいと思っている。


ちなみにこれを読了した2010年10月27日、洋書読みを始めて275日目にしてようやく90万語突破です。

レベル4 ☆4 SF・ファンタジー